施工前
完成予想イメージ
老朽橋梁の軽量盛土構造物への
更新に関する技術研究会
RBH技術研究会
Geo-technical Research Group on Renewal of
Aging Road Bridge by Light Hybrid Materials
RBH技術研究会とは
我が国における軽量盛土工法は、軽量盛土材料として1985年に発泡スチロールを導入して以来、急激に発展してきました。その中で現場形状に追随しやすい気泡混合軽量土(エアミルク・エアモルタル)と硬質ウレタンフォームは、交通車両の片側通行を許しながら道路盛土工事を行うなど軽量盛土工法の技術革新に貢献してきました。さらに、最近では、それらの材料(エアミルク・エアモルタルや硬質ウレタンフォーム)を用いて橋梁下空間を充填することにより、老朽橋梁を軽量盛土構造物に更新することが行われています。ここ10数年における技術発展の成果です。
一方、我が国においては、全橋梁約70万橋のうち建設後50年を経過するものの割合は、10年後には約60%まで達するといわれています。また、市町村道にかかる橋梁は約50万橋にのぼりますが、老朽化により通行規制や通行止めとなっているものが、近年急増しています。我が国はインフラ老朽化への対応として「予防保全」の考え方を基本としています。インフラ機能が低下した後に対策を行うのではなくて、機能の低下前に対策を行うという考え方です。この予防保全の際に「新技術」を活用して、持続的なインフラメンテナンスを行い、インフラの長寿命化を図るという施策です。
RBH技術研究会は、上述したインフラの長寿命化を図るために2018年より発足したものです。老朽橋梁の軽量盛土構造物への更新(RBH)は「新技術」であり、私たちはこの技術を合理的かつ効率的なものにするための研究活動を行なっています。また、ここ10数年間で施工されてきたRBH構造物の設計・施工過程を学術的に検討する中で、その設計施工マニュアルが同研究会内の技術研究委員会で議論され、つくられています。
RBH技術研究会は以上のように、RBH構造物の設計・施工手法を確立し、日本のインフラ保全へ貢献することを目的としていますが、また同時に将来のアジアにおける同様な問題解決に対するパッケージ技術として活用されることも目指しています。
令和4年8月
RBH技術研究会 会長 横田 漠
研究開発
Research activities
RBH工法 設計・施工マニュアル
- マニュアルVer.1 桟道橋型(片桟道型盛土RBH)(近々発行)
- マニュアルVer.2 通常橋梁型1径間(両直型盛土RBH)
- マニュアルVer.3 多径間橋梁型(両直型盛土RBH)
技術研究委員会
Members
- 鹿児島大学
- 宮崎大学
- 建設コンサルタント
- 他
RBH工法
発泡ウレタンとエアミルク・エアモルタルの
ハイブリッド工法